仕事と育児に追われるワーママにとって、転職活動は難しく、やっと見つけた求人は希望条件とほど遠い…。そんな状況に「もう無理なのかも…」と、自信をなくしていませんか?
確かに、ワーママの転職には特有の壁が存在します。しかし、キャリアも家庭も諦めずに「理想の働き方」を実現することは、決して不可能ではありません。
この記事では、ワーママの転職が難しい理由だけでなく、転職に成功する人の特徴、そして新しい選択肢としての「フルリモート×フリーランス」といった働き方まで解説します。
もし、手探りで転職活動を進めてしまうと、貴重な時間を無駄にしたり、望まない条件で妥協したりする結果になりかねません。
自分自身のキャリア、そして家族とのかけがえのない時間。どちらも大切にするため、この記事を参考にしてみてください。
仕事と育児を両立しながら、転職活動を行うワーママ。毎日が多忙を極める中、自身のキャリアを見つめ直す過程には、ワーママ特有の壁が立ちはだかることが少なくありません。
ワーママの転職を難しくさせている壁には、下記のようなものが挙げられます。
これらの壁がいくつも絡み合うことで、ワーママの転職は「難しい」と言われるのです。
日中は仕事、終業後は子どものお迎えや夕食の準備と、忙しいスケジュールのなか、転職活動に必要な時間をとるのは容易ではありません。
求人情報をじっくり比較検討したり、職務経歴書を練り上げたりする時間は、子どもが寝静まった深夜になりがちです。
しかし、日々の疲れが溜まっているのに、集中力を維持するのは難しく、思うように準備が進まないことも多いでしょう。
とくに在職中の場合、最も高いハードルとなるのが「面接時間」です。多くの企業では面接を平日の日中に行うため、仕事を休むか、有給休暇を取得して調整しなければなりません。
子育てと仕事を両立させるため、ワーママの転職では「勤務条件」が重要な要素になります。
多くの方が希望する「時短勤務が可能」「残業なし」「保育園のお迎えに間に合う勤務地」などは、譲れない条件であることがほとんどです。
しかし、これらの条件をすべて満たす求人を探そうとすると、選択肢が大幅に絞られてしまうのが現実です。
求人サイトで検索しても、魅力的な仕事はフルタイム勤務が前提であったり、残業が常態化していたりするケースが少なくありません。
条件を少し緩和すれば応募できる求人は増えますが、無理をして入社しても、結局は仕事と育児の両立が困難になり、再び退職を考える事態に陥る可能性もあります。
面接の場で、子育て中であることを伝えると、「子どもの急な発熱などで、頻繁に休んだり早退したりするのではないか」「残業や急な業務に対応できないのではないか」といった懸念を示されることがあります。
ワーママ自身は、仕事に対する責任感を持ち、限られた時間の中で最大限の成果を出そうと努力しているにもかかわらず、家庭環境を理由にパフォーマンスを不安視されてしまうのです。
このような企業側の先入観は、採用の可否に直接影響を与えることもあり、ワーママの能力や意欲が正当に評価されにくい状況を生み出しています。
また、子育てへの理解がある職場かどうかは、求人情報だけでは判断が難しい場合がほとんどです。
制度として育児支援が整っていても、現場の理解や協力体制がなければ、働き続けることは困難になります。
転職活動を阻むのは、時間や条件といった物理的な問題だけではありません。ワーママ自身の心の中に生じる「心理的な壁」も、転職を難しくする大きな要因です。
育児による休職期間や、時短勤務によって重要な業務から外れてしまった経験から、「自分のスキルは今の職場でしか通用しないのではないか」「キャリアにブランクがある自分を評価してくれる企業などない」と、自信を失ってしまう方は少なくありません。
また、周囲で活躍する同僚や、SNSで見る他のワーママの姿と比較して、「自分は何もできていない」と焦りや劣等感を抱いてしまうこともあるでしょう。
こうしたネガティブな感情が「転職したい」という気持ちにブレーキをかけてしまいます。
転職活動に苦労しているワーママには、共通する傾向があるようです。たとえば、次のような特徴が挙げられます。
もちろん、転職が難しい要因は一つではありませんが、ご自身の状況を客観的に見つめ直すことで、解決の糸口が見つかるかもしれません。
ワーママのキャリアを支援している弊社キャリモが、実際に子育てママとお話しをする際、希望条件の厳しさから、求人探しに苦労しているワーママが多い印象です。
とくに、小さな子どもがいる場合「在宅勤務(フルリモート)」を必須条件に挙げる方は少なくありません。
しかし、専門的なスキルや職務経験が求められる職種でない限り、正社員で完全在宅勤務が可能な求人は、まだ少ないのが現状です。
派遣や契約社員などの雇用形態で探しても、「最低、週に2〜3日は出社が必要」といった条件が付くことも多く、理想と現実のギャップに悩むワーママもたくさんいます。
また、「子どものお迎えを考えると、フルタイム勤務は体力的につらい」という理由から、時短勤務を希望する方も多くいます。
一方で、正社員として安定したキャリアを築きたいという思いも強く、その両方を満たす「正社員の時短勤務」の求人がなかなか見つからない、という悩みもキャリモに多く寄せられます。
育児との両立を考えると譲れない条件があるのは当然ですが、その条件が多すぎたり厳しすぎたりすることで、応募の機会そのものを失っているケースは少なくないのです。
仕事と育児の両立が限界に達し、「もう、今の職場では続けられない」と、心身ともに疲弊しきったタイミングで転職活動を始めることも、結果的に苦労につながってしまいます。
余裕がない状態での転職活動は、企業研究や自己分析に十分な時間を割くことができません。
その結果、焦って応募先を決めてしまい、入社後に「思っていた環境と違った」「また同じような問題で悩んでいる」といったミスマッチが生じる可能性が高くなります。
また、精神的な余裕のなさは、面接での受け答えにも影響を与えかねません。
本来持っている魅力やスキルを十分にアピールできず、不採用が続いてしまうと、さらに自信を失い、転職活動そのものが嫌になってしまうという悪循環に陥ることもあります。
転職という大きな壁を乗り越え、理想の働き方を手に入れているワーママには、いくつかの共通した特徴があります。
転職に成功するワーママの主な特徴は、次の3つです。
これらの特徴は、特別なスキルや経験が必要なものではありません。
少し考え方を変えたり、頼れるものをうまく活用したりすることで、誰でも実践できることばかりです。ぜひ、転職活動に取り入れてみてください。
転職を成功させるワーママは、希望条件に明確な優先順位をつけています。
すべての理想を叶えようとするのではなく、「これだけは絶対に譲れない」という軸を一つだけ決めているのです。
たとえば、ワーママの転職を支援するキャリモの事例では、多くの方が「時短勤務」や「フルリモート」を最優先事項に掲げています。
その一方で、「正社員であること」には固執しないという、柔軟な考え方を持っています。
正社員という雇用形態にこだわらないことで、フリーランスや業務委託といった働き方も視野に入ってきます。
結果として、企業と直接契約を結び、フルリモートかつ時短勤務という理想の働き方を実現しているワーママの方は多くいます。
すべての条件を満たす求人を探すのではなく、最も大切な軸を一つ決め、他の条件は柔軟に考えることが、成功への近道です。
転職活動がスムーズに進むワーママは、「なぜ転職したいのか」という目的がはっきりしています。転職はゴールではなく、理想のキャリアや生活を実現するための手段と考える人が多いようです。
たとえば、「残業が多くて子どもとの時間が取れないから、ワークライフバランスを改善したい」「今の職場では成長が見込めないから、新しいスキルが身につく環境に移りたい」など、転職の目的は人それぞれです。
この目的が明確であればあるほど、企業選びの軸がぶれなくなり、情報収集も効率的に進められます。
逆に、「なんとなく今の職場が不満」という曖昧な理由で活動を始めると、企業の知名度や給与といった目先の条件に惑わされがちです。
内定を獲得しても、「本当にここで良いのだろうか」と決断できなくなることもあります。
まずは自分と向き合い、転職によって何を実現したいのかを明確にすることが大切です。
多忙な中で転職を成功させるワーママは、ひとりですべてを抱え込まず、プロの力をうまく活用しています。
とくに、ワーママの転職支援に特化したエージェントは、心強い味方になります。転職エージェントを利用するメリットは、単に求人を紹介してもらえるだけではありません。
時間がないワーママに代わって、希望に合った求人を探してくれるため、情報収集の手間が大幅に省けます。それだけでなく、一般には公開されていない「非公開求人」を紹介してもらえる可能性も高いです。
また、客観的な視点での職務経歴書の添削や、面接対策といったサポートも受けられます。
自分では直接聞きにくい残業の実態や、子育てに対する職場の理解度などを、エージェント経由で確認してもらえる点も大きなメリットです。
多くのワーママが理想とする「正社員」かつ「フルリモート」という働き方ですが、残念ながらその両方を満たす求人は非常に少ないのが現実です。
とくに、高い専門性が求められる職種でなければ、正社員として完全在宅勤務のポジションを得るのは簡単ではありません。
しかし、だからといってキャリアを諦める必要はないのです。「正社員」という枠組みにこだわりすぎることが、かえって可能性を狭めているのかもしれません。
そこで、注目したいのが「フルリモート×フリーランス(業務委託)」という新しい選択肢です。
この働き方は、ワーママが抱える「時間・場所・条件」の壁を乗り越え、これまでの経験を活かしながら、自分らしく働き続けるための解決策となるかもしれません。
「フルリモート×フリーランス」という働き方は、ワーママが転職活動で直面しがちな多くの壁を、以下のように解決に導きます。
ワーママが抱える壁 | フルリモート×フリーランスの解決策 |
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時間の壁 | ・通勤時間ゼロ ・働く時間を柔軟に調整できる |
場所の壁 | ・働く場所は自宅 ・子どもの急な体調不良にもすぐ対応できる ・キャリアを継続しやすい |
条件の壁 | ・仕事量を自分で調整できる ・「時短勤務」や「残業なし」など自由に決められる |
「フルリモート×フリーランス」で働く場合、時間もある程度、自分でコントロールしやすいのが特徴です。子どものお迎え時間に合わせて業務を調整したり、学校行事に参加したりすることも可能です。
また、パートナーの転勤などで住む場所が変わっても、キャリアを中断することなく働き続けられる点も大きなメリットと言えるでしょう。
近年は企業の働き方が多様化し、フリーランスなど外部の専門人材に、業務を委託することが一般的になっています。
株式会社Hajimariが行った調査によると、82.9%もの企業が「業務委託を活用している」ことが明らかになりました。
また、業務委託は「営業」「人事」「経理」など、ワーママが持つキャリア経験を直接活かせる職種にも広がっており、活躍の場は豊富にあります。
企業側にとっても、必要なスキルを持つ人材を、場所の制約なく確保できるメリットは大きいです。
したがって、業務委託の活用とあわせてフルリモートの求人は、今後ますます増えていくと考えられます。
「フルリモート×フリーランス」は多くのメリットを持つ一方で、正社員とは異なる注意点を理解しておく必要があります。
最も大きな違いは、会社と結ぶ契約が「雇用契約」ではなく「業務委託契約」であることです。
「業務委託契約」では、正社員のように毎月決まった給与が保証されるわけではなく、有給休暇や育児休業といった制度もありません。
国民健康保険や国民年金も、すべて自分で手続きし、全額を負担する必要があります。
また、仕事で使うパソコンや通信環境の整備、毎年の確定申告といった税金の手続きも、すべて自己責任で行わなければなりません。
企業に守られる従業員ではなく、事業主として成果を出す責任が求められる、よりシビアな働き方であるともいえます。
このように、自由度が高い反面、収入の不安定さや社会保障の手薄さといったデメリットも存在します。
魅力的な側面だけでなく、こうした厳しい現実もしっかりと理解した上で、ライフプランや価値観に合った働き方かどうかを慎重に判断することが大切です。
これまでのキャリアを活かし、フルリモートで働きたいと考えているワーママのために、フリーランス(業務委託)として始めやすい、おすすめの職種を5つご紹介します。
これらの職種は企業からの需要が安定しており、在宅でも成果を出しやすいため、フリーランスとしての第一歩に最適です。
また、高い専門性や豊富な実務経験があれば、正社員としてフルリモートで採用される可能性も十分にあります。
まずはフリーランスとして柔軟に働き始め、将来的に正社員を目指すといったキャリアプランも描けるでしょう。
オンライン秘書は、企業経営者や個人事業主の業務をリモートでサポートする仕事です。業務内容は、下記のように多岐にわたります。
高い調整能力や事務処理能力が求められるため、バックオフィスでの実務経験が豊富なワーママに適しています。
営業アシスタントは、営業担当者のサポート業務をリモートで行います。主な業務には、次のようなものが挙げられます。
営業事務や一般事務の経験があれば、即戦力として活躍できます。丁寧で正確な事務処理能力と、コミュニケーション能力が重要になる職種です。
広報・IRは、企業の顔として社外へ情報を発信する仕事です。具体的な業務内容は次のようなものがあります。
文章作成能力や企画力、コミュニケーション能力が求められます。事業会社での広報経験や、Webマーケティングの知識がある方におすすめです。
人事業務も、近年リモート化が進んでいる職種の一つです。主に、以下のような業務をおこないます。
人事部門での実務経験はもちろん、他部署でのマネジメント経験や調整業務の経験も活かすことができます。
経理は、専門知識を活かしてフルリモートで働きやすい代表的な職種です。具体的には、下記のような業務を担当します。
会計ソフトの利用経験や簿記の資格があると、有利に転職活動を進められます。正確性と期日を守る責任感が不可欠な仕事です。
フルリモートという理想の働き方を実現するためには、やみくもに求人を探すのではなく、戦略的に転職活動を進めることが重要です。
ワーママがフルリモート転職を成功させるために、押さえておくべきポイントとして以下の3つが挙げられます。
これらのステップを一つひとつ着実に実行することで、転職の成功率を大きく高めることができるでしょう。
フルリモートでの勤務は、オフィス勤務と比べてコミュニケーションの量や質が変化するため、自律的に業務を進める能力が求められます。
全くの未経験分野に挑戦する場合、業務のキャッチアップや信頼関係の構築に時間がかかり、成果を出しにくいかもしれません。
一方で、これまで培ってきた経験を活かせる職種であれば、即戦力として貢献することが可能です。
専門知識や実務スキルが備わっているため、細かな指示がなくても業務を遂行でき、企業側にも安心感を与えられます。
まずはキャリアを棚卸しし、どの分野であれば「自分の価値を最も高く発揮できるのか」を明確にすることから始めましょう。
希望する企業に、すでに子育てをしながら働く「先輩ワーママ」が在籍しているかどうかは、重要な判断基準となります。
たとえば、子どもの急な発熱による早退や欠勤といった事態にも、組織として柔軟に対応できる体制や、お互いにサポートし合う文化が根付いていると期待できます。
また、時短勤務やフレックスタイム制度などが形骸化せず、実際に活用されている可能性も高いでしょう。
企業のウェブサイトで社員インタビューを探したり、面接の場で質問したりして、子育て中の社員がどのように働いているかを確認することをおすすめします。
働きながらの子育てで多忙なワーママにとって、ひとりで転職活動のすべてを行うのは大変な労力がかかります。
とくに、フルリモートの求人は人気が高く、企業側も採用基準を高く設定していることが多いため、専門家のサポートを活用することが成功への近道です。
たとえば、フルリモートを専門としている「キャリモ」のようなエージェントを活用すれば、一般には公開されていない、優良なフルリモート求人に出会える可能性があります。
「何から始めればいいか分からない」「自分に合う求人が見つからない」といったお悩みがあれば、ぜひ一度、キャリモに相談してみましょう。
ワーママの転職は、「時間」や「条件」といった多くの壁があり、決して簡単ではありません。しかし、働き方の選択肢は着実に広がっており、とくに「フルリモート」はワーママにとって大きな可能性を秘めています。
正社員に固執せず、フリーランスも視野に入れる柔軟性や、これまでの経験を活かせる職種を選ぶといった戦略的な視点を持つことが大切です。ひとりで悩まず、プロの力を借りることも有効な手段と言えるでしょう。
キャリモは、ワーママの新しい一歩をサポートする、キャリア支援サービスです。理想の働き方を諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。