育児や介護などがあり、ワークライフバランスを充実させたい人や、地方に住んでいて都会への通勤が難しい人にとって魅力的な選択肢であるフルリモート勤務。
「本当に求人はあるの?」「どうやって探せばいい?」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、フルリモートワークの現状や求人の探し方、働きやすい職種、求人を見極めるポイントなどについて詳しく解説します。
フルリモートワークに興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
新型コロナウイルスの感染拡大をうけ、一時期は数多くの企業が採用していた在宅勤務制度。たとえば、~産業労働局「テレワーク実施率調査結果をお知らせします!」の資料~によると、リモートワークを実施していた都内企業の数が最も多かった時期は、2021年7月ごろ。65.0%の企業がテレワークを実施していました。
コロナ渦が落ち着くとともに、在宅勤務の実施率はやや下がり、2024年3月時点では43.4%の都内企業がリモートワークを実施しています。この数字は2023年3月ごろから1年ほど横ばいで、今後も大きな変動はないことが予想されます。
つまり、現時点でリモートワーク求人を出している企業は、リモートワークを文化として定着させることに成功した企業である可能性が高い傾向にあります。
このため「働き出してから企業の方針が変わり、出社を命じられるようになった」といったトラブルに見舞われるリスクも低そうです。コロナ禍が落ち着いたからこそ、むしろフルリモートで働きやすい環境は整いつつあるといえるでしょう。
フルリモートでの働き方には、正社員、時短正社員、契約社員、パート・アルバイト、フリーランスなど、さまざまな形態があります。自分のライフスタイルや希望する働き方に合った雇用形態を選ぶためにも、それぞれの特徴を学んでおきましょう。
フルリモートの正社員は、通常の正社員と同様、社会保険や福利厚生が充実しており、安定した働き方ができる魅力があります。生活は安定する一方で、勤務時間や業務内容などに制約がある場合もあるため、自分の性格や気質に合っているかどうか検討しましょう。
時短正社員は、正社員と同じ待遇ですが、勤務時間が短縮されている点が特徴です。育児や介護などの事情がある方にとって、仕事と私生活のバランスを取りやすい働き方です。また、育児や介護中でなくとも、会社からの許可があれば、時短正社員として働くことは可能です。
契約社員は、正社員と比べて雇用期間が限定されていますが、その分柔軟性をもって働ける特徴があります。プロジェクト単位での採用も多く、スキルや経験に応じた報酬を得られる可能性があります。
パート・アルバイトは、勤務時間や曜日が比較的自由に選べるため、副業やプライベートとの両立を図りやすい働き方です。ただし、正社員と比べて待遇面では差がある場合が多いことは押さえておきましょう。
最もフルリモートで働きやすいのがフリーランスです。フリーランスとは、特定の企業に所属せず、個人で仕事を請け負う働き方です。契約時は業務委託契約を締結して、業務を行います。
高い自由度に魅力を感じる人も多い一方で、収入の不安定さやリスク管理などの課題もあります。
フルリモートワークの求人を探す方法には、求人サイト、転職エージェント、ハローワーク、クラウドソーシングサイト、情報誌・求人広告など、様々な選択肢があります。それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法で効率的に求人を探しましょう。
企業が直接掲載する求人情報を検索・閲覧できるサービスです。多様な業種・職種の求人情報が集まっており、フルリモートワークの求人も数多く掲載されています。キーワード検索や条件設定により、自分の希望に合った求人を見つけやすいのが特徴です。リクナビ、マイナビ、indeed、Wantedlyなど、大手から専門特化型まで様々なサイトがあります。
弊社による独自調査でも、フルリモートの職場を探すための方法として最も挙げる人が多かったのは、求人・転職サイトの利用でした。登録してみて損はないといえるでしょう。
転職エージェントは、求職者の希望や経験に合わせて、非公開求人も含めた求人情報を提供してくれるサービスです。求人サイトと異なり、求職者への個別サポートが実施されていることも多く、サポートを受けながら転職活動を進めたい人に向いているといえるでしょう。
たとえば弊社キャリモでは、キャリアをもった女性向けのリモート案件マッチングサービスを提供しています。雇用形態はフリーランスでの業務委託案件で、時給や業務内容についてはキャリモが企業と交渉。生活やお仕事に集中できる環境を整えます。
ハローワークは、国が運営する公的な職業紹介所です。各地域のハローワークで、フルリモートワークの求人情報を得ることができます。求人情報は無料で閲覧でき、職業相談も受けられるため、幅広い層の求職者に適しています。オンラインでの求人検索サービスも提供されています。
弊社調査でも、ハローワークを経由してフルリモートワークの案件を見つけたという人は少なくありません。小まめにチェックしておくことで、理想の職場が見つかるかもしれませんよ。
クラウドソーシングサイトは、主に個人で仕事を請け負うフリーランス向けのサービスです。ランサーズ、クラウドワークス、coconalaなど、様々なサイトがあり、プロジェクト単位の仕事を見つけられます。
ただし、報酬額や納期などの条件については、依頼主と相談し合う必要があります。自分に合った案件を選ぶ能力も培う必要があるといえるでしょう。
情報誌や求人広告は、地域密着型の求人情報が豊富に掲載されています。場合によっては、フルリモートワークの求人が掲載されている場合もあるかもしれません。
ただし、地元企業で就職する場合は、むしろ住まいが近いことを生かし、ハイブリッドワークなどを検討してみるのも1つの手段かもしれません。自治体が発行する広報誌や、駅などで配布されるフリーペーパーにも求人情報が掲載されていることがあるため、定期的にチェックしてみましょう。
キャリモでは、フルリモートワークで働いている人にアンケートを実施。求人の探し方や現在の年収、フルリモートワークの経験年数を尋ねました。ぜひ参考にしてみてください。
(※)実施期間:2024年04月10日〜2024年04月15日、調査方法:クラウドワークス、n=100
求人の探し方とその割合について尋ねたところ、以下のような方法をとっている人がいました。
オンライン上(求人・転職サイト、インターネット検索、クラウドソーシング、エージェント)で求人探しをしている人は、全体の8割を占めています。
また、検索やクラウドソーシングなどを利用し、自力で求人を探す人も多いのが特徴。フルリモートワークで働きたいときは、まず、「自分で情報を探しにいく」姿勢が重要なのかもしれません。
一方で、エージェントなど専門組織からのサポートを受ける人は7%と少数派。情報の取捨選択や応募書類の作成、面接の日程調整、時給などの交渉は自分でこなす必要に迫られている人が多数派である現状が分かりました。
「転職活動をしてみた結果、企業との交渉が精神的に負担」という方は、ぜひエージェントの利用も検討してみてください。
たとえば弊社では、キャリアをもった女性向けのリモート案件マッチングサービス「キャリモ」を提供しています。フリーランスでの業務委託案件について、時給や業務内容をキャリモが企業と交渉します。
フルリモートで働く人の年収は、以下の通りでした。
200万円台以下が46%と、約半数近くを占めています。副業ワーカーや学生、主婦などが、家でも収入源を得られる方法としてフルリモートワークを実施していることがうかがえます。
一方で、300万円台以上の年収帯も54%と、過半数以上を占めています。なかには1000万円以上の収入を得ているワーカーもおり、フルリモートワークでも生計を立てることは十分に可能であることが分かります。
リモートワークの経験年数については、以下のような結果が出ました。
3年以内、つまりコロナ以降からリモートワークを始めている人が全体の77%と多数を占めました。新型コロナウイルスでリモートワークの魅力を発見した人が多かったのかもしれません。
3年以上のフルリモート経験がある人に限った年収を見てみると、以下のような結果になりました。
こちらでは、500万円以上とハイクラスな収入を得ている人が全体の39.1%と、ほぼ4割を占める結果に。全リモートワーカーを総合しての収入で最も多かった回答が「300〜400万円台」だったのに対し、年数の高いリモートワーカーでは、むしろ300〜400万円台のワーカーが最も少ない結果になりました。
ここから、長くリモートワークを続けられる人には、以下のような2極の特徴がありそうです。
自分がどちらのタイプとして働きたいのかは、フルリモートで働くうえで考えておきたいポイントといえます。
自分の理想通りの働き方を見つけるために気をつけておくべき点について、詳しく解説します。
求人情報を見る際は、自分の希望する業種、職種、勤務時間、報酬などの条件に合致しているかを確認しましょう。フルリモートワークを希望する理由を明確にし、それが実現できる求人かどうかを見極めることが大切です。
会社の規模、業績、評判などを調べ、安定して働ける環境かどうかを確認しましょう。
フルリモート制度が成立する企業には、以下のような特徴があると考える人もいます。
会社が安定しており、信頼して働けそうかといったポイントを押さえておくことで、就労後、不要なトラブルに巻き込まれるリスクを下げられそうです。
業務委託の場合、報酬は案件単位で提示されることが一般的です。時給換算をし、自分の希望する報酬水準に見合っているかを確認しましょう。「作業時間を取られすぎて、時給に直してみると、自分の住んでいる地域の最低賃金以下だった」ということになる場合は、案件を断ったほうが無難かもしれません。
正社員雇用の場合、PC、モニター、通信環境などについて、企業側が整備をサポートしてくれるかどうかを確認しましょう。必要な機材や通信費用を自己負担しなければならない場合は、報酬とのバランスを考える必要があります。
新型コロナウイルスの影響で、一時的にリモートワークを導入している企業もあります。求人情報や面接の際に、リモートワークが恒常的な制度なのか、将来的に廃止される可能性があるのかを確認しておきましょう。
企業ホームページや転職情報サイトなどで、リモートワークがいつから開始されたのかチェックできるケースもあるため、忘れずに見ておきましょう。
フリーランスが長期的に安定した収入を得るには、継続案件を確保しておくことが必要不可欠です。案件を受ける際は、継続して受注可能かをたずねておきましょう。
フルリモートワークは、業務内容がオンラインで完結できる職種に限定される特徴があります。ここでは、未経験でも参入しやすく、仕事を見つけやすい職種を7つ紹介します。
データ入力は、書類やアンケートなど内容をパソコンに入力する作業です。特別なスキルは必要ありませんが、タイピングの速さと正確さは求められるでしょう。未経験でも始めやすい職種の一つで、求人も比較的見つけやすい傾向にあります。
テレフォンアポインターは、電話で商品やサービスの案内、アポイントの取得を行う仕事です。コミュニケーション能力とマニュアルに沿った対応力が必要ですが、未経験から始められる職種として人気があります。接客業経験者がスキルや知識を活かせることも魅力の1つといえます。
コロナ以降は在宅でのテレアポ求人も増えています。
スケジュール管理、メール対応、データ管理、各種資料の調達、SNSの更新といった秘書業務をオンラインで行います。ビジネスマナーとパソコンスキルが求められますが、経験がなくても挑戦しやすい職種です。
業務はおおまかに分けて、以下の2タイプがあります。
まずはオンライン秘書サービスを提供している企業と、副業などの形でかかわることで、オンライン秘書として働くことが向いているかチェックしてみることもおすすめです。
経理事務、総務事務、人事事務などの業務を引き受けます。パソコンスキルと事務処理能力が必要ですが、未経験でも就職しやすい職種の一つです。社内のメンバーとオンライン上でも細かく連携を取り合うコミュニケーションスキルが求められるため注意しましょう。
ウェブサイトやブログ記事のほか、雑誌、書籍などのライティングを担当します。正しい日本語を書くスキルのほか、SEO知識、マーケティング知識などが求められることもあります。
未経験からのスタートも可能なほか、在宅での求人も豊富で、フリーランスとして働くことも可能と、働きやすい職種です。
プログラミングやデザインのスキルを活かして、システム開発やウェブサイト制作を行います。一定のスキルと経験が必要ですが、リモートワークを実施している人の最も多い職種でもあります。
ただし、これらの職種であっても、スキルを磨きたいと考えている人は出社を選ぶ傾向にあります。長く働き続けられる環境で仕事にあたれているかどうかは、定期的に検討したほうがよいでしょう。
オンラインでクライアントの悩みを聞きます。専門的な知識と資格が必要な場合もありますが、一部の領域では未経験から始められます。近年ではオンラインカウンセリングの需要も高まっており、注目度の高い働き方といえます。
フルリモートワークを積極的に導入している企業には、いくつかの共通した特徴があります。ここでは、転職活動時、どのような企業を選ぶべきか、チェックポイントを解説します。
株式会社東京商工リサーチによる「テレワークセキュリティに係る実態調査 調査報告書 2023年3月」によると、テレワークを導入している企業を業種別に見ると、以下のような結果になります。
(※)株式会社東京商工リサーチによる「テレワークセキュリティに係る実態調査 調査報告書 2023年3月」p.8の情報をもとにキャリモが作成
トップの情報通信業は、業務のデジタル化が進んでおり、フルリモートでの作業に適しています。他にも、コンサルティング業、デザイン業、翻訳業など、成果物の提出がオンラインで完結できる業種も、フルリモートワークに適しているといえるでしょう。
一方で、運輸業や郵便業など、直接対面しての業務が必要となる業種では、リモートでの勤務はまだまだ一般的なものとはなっていないことが分かります。
経営陣の年齢層が比較的若い企業は、フルリモートワークに積極的である傾向があります。これは、新しい働き方を取り入れながら、多様な働き方を認めることで、スキルの高い人材を活用しようという考えからきているのかもしれません。
従業員のワークライフバランスを重視する企業は、フルリモートワークを導入しやすい傾向があります。育児や介護などをしながら働いている従業員が多い企業は、リモートワーク導入率も高い傾向にあるかもしれません。
テレワーク導入済みの企業は、地域別に以下の通りです。
(※)株式会社東京商工リサーチによる「テレワークセキュリティに係る実態調査 調査報告書 2023年3月」の情報をもとにキャリモが作成
上位3地域は、上から順に以下の通り。
特に関東は、半数近い46%もの企業がリモートワークを何らかの形で導入しています。リモートワークを検討するうえでは、関東地域の企業を中心に転職先を探してみるのも、1つのアイデアといえそうです。
フルリモートワークの求人が増える中、中には悪質な求人も存在します。詐欺やトラブルなどに巻き込まれないよう、悪質な求人案件を見抜くためのポイントについて、詳しく解説します。
まずは、報酬が相場と比べて適切かどうかを確認しましょう。同業種、同職種の相場と比較して、著しく低い報酬の求人は要注意です。また、報酬が高すぎる場合も、何らかの理由があるかもしれません。
転職サイトやクラウドソーシングサービスなどは、案件獲得に使うだけでなく、相場感を把握するのにも活用できます。ぜひトライしてみてください。
魅力的な求人内容に飛びつく前に、よく内容を吟味しましょう。仕事内容、勤務時間、必要なスキルなどが具体的に記載されているかを確認します。また、応募後の選考プロセスや、契約条件なども事前に確認しておくことが大切です。曖昧な求人内容や、応募後の連絡が不透明な求人は避けましょう。
「どのような企業であれば安心できるのか判別できない」「自分に合った職場が分からない」「うまくフルリモートの求人を見つけられない」という人は、エージェントを利用してみることもおすすめです。
多くのエージェントは、求人企業について、明らかな詐欺などではないか、あらかじめ審査をしています。悪質な案件についてフィルタリングがなされているのは、嬉しいポイントです。
またエージェントの場合、求人を紹介してもらう際も、応募者それぞれに適した求人を紹介してくれるケースが多いため、採用されやすいといったメリットもあります。
エージェントに興味がある方は、ぜひ弊社「キャリモ」への無料登録をご検討ください。
キャリモは、社会人経験をもつ女性のための、フルリモート案件のマッチングサービスです。紹介する案件は全て業務委託で、週2日や1日3時間からの柔軟な働き方も可能です。全て時給での契約のため「作業に時間がかかりすぎて、報酬が最低時給よりも低くなってしまった」といった悩みが発生しないといったメリットがあります。
フルリモートワークは、ワークライフバランスを充実させたい人や、地方に住んでいる人に魅力的な働き方です。一方で、求人の探し方や見極め方には一定の知識が必要です。求人サイトや転職エージェント、クラウドソーシングサイトなどを活用し、自分に合った求人を見つけましょう。
悪質な求人に引っかからないためおすすめなのが、エージェントを通すことです。キャリアをもった女性は、ぜひ弊社のリモート案件マッチングサービス「キャリモ」で、安心して働ける環境を手に入れてみてください。
キャリモは、女性が出産や子育てなどのライフイベントを経ても、キャリアを諦めずに時短やリモートで働けるようにサポートするマッチングサービスです。紹介する案件は全て、完全フルリモート。週2日や1日3時間からの柔軟な働き方も可能です。