オンラインアシスタントとは、クライアント企業のバックオフィス業務をオンライン上でサポートする仕事です。コロナ禍を経てリモートでの勤務形態が一般的になったことからも、近年大きく注目されている職業です。
しかし、副業オンラインアシスタントにはどのような職種があるのでしょうか。また、必要なスキルや設備、スキルにはどのようなものがあるのでしょう。
この記事では、オンラインアシスタントの仕事内容や種類、収入目安や働く時間、必要なスキルや資格、設備環境などを詳しく解説します。また、報酬アップのコツや仕事探しにおすすめのサービスも紹介しています。
副業オンラインアシスタントに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
副業オンラインアシスタントとは、クライアント企業のバックオフィス業務全般をサポートする人のことです。オンライン上でコミュニケーションを取りながら、総務、経理、財務、採用、人事、秘書などの業務から、企画、マーケティング、SNS運用、メディアなどの業務まで、幅広く対応します。
副業アシスタントの業務内容や、オンライン秘書との違い、将来のキャリアについて詳しく解説します。
オンラインアシスタントの業務内容はクライアント企業によって異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。
いわゆる事務や秘書のような業務が、仕事のメインとなっていることが分かります。
副業オンラインアシスタントと似たような職種にオンライン秘書があります。オンライン秘書とは、上司が仕事に注力できるようにサポートする人のことで、電話や来客対応、書類作成、名刺整理、スケジュール管理などがメインの業務内容です。
ただし、オンライン秘書の名目でオンラインアシスタントの業務内容を実施しているサービスも少なくありません。また、副業オンラインアシスタントも秘書的な業務に携わることがあります。
両者の区別はそこまで明確ではないため、自分が得意な分野や興味がある分野を見つけることが重要といえるでしょう。
オンラインアシスタントとして副業で働く場合、主な契約形態はパート、もしくは業務委託です。パートとして契約を結ぶ場合は、クライアント企業から時給や月給で報酬を受け取ります。また、社会保険や雇用保険に加入することもできます。
しかし、パートとして契約すると、本業が忙しくなった場合などに継続が難しくなる場合もあるため、副業として本当に継続して案件を受注できるかどうかはよく検討しましょう。
業務委託として契約を結ぶ場合は、クライアント企業から成果物や時間単位で報酬を受け取ります。また、自分のスケジュールや働き方を自由に決められます。
一方で、社会保険や雇用保険に加入することはできないことや、税金や保険料などを納める手続きが発生することには十分な注意が必要といえるでしょう。
副業オンラインアシスタントとして始める場合におすすめなのは、まずは業務委託で単発の案件から始めてみることです。オンラインアシスタントとしての働き方が自分に合っているかどうかを、スモールスタートで確認してみましょう。
オンラインアシスタントの中には、時給2,000円を超えるような案件もあります。安定して案件が獲得できれば、オンラインアシスタントだけで生計を立てることも可能といえるでしょう。
フリーランスで独立した場合、手に職で生計を立てられるため、自分の能力に自信を持って働けることも大きなメリットといえます。
オンラインアシスタントは、業務内容によっていくつかの種類に分けられます。ここでは、代表的な5つの種類について紹介します。
営業アシスタントとは、営業をサポートする職種です。以下のような業務がメインとなります。
営業アシスタントとして働くには、クライアント企業の商品やサービスに関する知識や、営業ツールの使い方が必要です。また、コミュニケーション能力があれば、業務をスムーズに進められるでしょう。
秘書業務では、上司やクライアントの業務を補助します。業務内容は以下のようなものが代表的です。
秘書として働くには、パソコンやインターネット環境はもちろん、WordやExcelなどの基本的なソフトウェアの操作や、ZoomやSlackなどのコミュニケーションツールの使い方も必要です。また、マナーやビジネスエチケットも大切といえるでしょう。
副業オンライン秘書については以下の記事で詳しく解説しているので合わせてチェックしてみてください。
> 副業でオンライン秘書を始めるには?求人の探し方や注意点も解説
経理や総務は、会社のお金や、運営にかかわる業務を実施します。代表的な業務は以下の通りです。
経理/総務として働くには、会計や税務に関する知識や経験が必要です。また、細かい作業にも丁寧に対応できることが求められます。
オフィスワーク全般を実施します。以下のような業務を実施するケースが多いでしょう。
マーケティングやサイト作成など、クライアント企業のweb施策に必要な業務を実施します。具体的には以下のような業務が多いでしょう。
オンラインアシスタントの収入は、業務内容やスキル、契約形態によって異なります。ここでは、代表的な5つの種類ごとに、収入の目安を紹介します。
職種 | 時給目安 |
---|---|
営業アシスタント | 1,000円~2,000円程度 |
秘書 | 1,000円~2,000円程度 |
経理/総務 | 1,000円〜1,600円程度 |
一般事務 | 800円~1,500円程度 |
web関連 | 1,500円~5,000円程度 |
時給1,000円~2,000円程度の案件が一般的です。クライアント企業の職種に関連する資格を持っていると、時給が上がったり、責任のある仕事を任せてもらえるケースもあります。たとえば、不動産業界における宅建士や、教育業界における教員免許などです。
営業アシスタントとして週に10時間働く場合、月4万円前後の収入が期待できます。
時給は1,000円~2,000円程度の案件がほとんど。画像や動画の編集スキルやSNS運用、ライティングスキルなどを持っていると、時給が上がるケースもあります。
週に10時間働く場合、月4万円前後の収入が得られるでしょう。
1,000円~1,600円程度の時給が支払われることが一般的です。スキルによっては2,000円、経営などに携わる場合は4,000円以上になることもあります。
週に10時間働く場合、月5万円前後の収入になります。資格や実務経験次第では高収入を狙える職種といえるでしょう。
一般事務として働く場合、時給は800円~1,500円程度の求人が一般的です。事務は資格などがなくても応募できるため、時給も低いケースが多いですが、反面、まったりと働けるメリットもあります。
週に10時間働く場合、月3〜4万円前後の収入が想定されます。
1,500円~5,000円程度の案件が多数あります。持っているスキルによって、時給は大きく異なります。特にエンジニアの場合は高時給を狙えるでしょう。
週に10時間働く場合、月10万円前後の収入になります。持っているスキルを活かして働くにはピッタリの副業です。
オンラインアシスタントになるには、必要なスキルや資格、設備環境があります。ここでは、それぞれについて説明します。
副業オンラインアシスタントになるために、特定の資格が必須ということはありません。無資格でもOKな仕事や案件は多数見つかることでしょう。
しかし、応募したい職種に関連する資格を持っていると優遇されやすいことも押さえておきましょう。また、案件や職種によっては資格が必須な場合もあります。
また、オンラインのため、OJTなどのサポートが対面での仕事よりも少ないケースは少なくありません。実務経験が1〜3年以上あることを求める企業も少なくありません。
副業オンラインアシスタントになるために、必要な設備は以下のとおりです。
これらの設備は、副業オンラインアシスタントとして働く上で最低限必要なものです。クライアント企業によっては、他にも特定のソフトやツールを使うことを求められる場合もあります。
副業オンラインアシスタントになるために、必要なスキルは以下のとおりです。
また、高収入を狙えるスキル 副業オンラインアシスタントとして高収入を狙うためには、以下のようなスキルが有効です。
週3日以上、1日3時間以上働ける人を募集する案件が一般的です。クライアントによっては「週に◯時間以上働いてくれれば、稼働する日が決まっていなくてもいい」といった案件もあります。
また、働く時間について指定がないクライアント企業もあります。この場合、たとえば出社前の朝5時から7時までの2時間と、帰宅後に1時間働くといった働き方も可能です。
ただし、クライアント企業の営業時間中に打ち合わせなどが発生するケースもあることには注意しましょう。
オンラインアシスタントで収入を上げるにはどのような方法があるのでしょうか。詳しく解説します。
上級資格を持っていると、時給が上がったり、責任のある仕事を任せてもらえたりする可能性が高まります。たとえば、会計士や税理士、宅建士、行政書士、社労士、簿記1級などの資格が上級資格に該当します。
上級資格はフリーランスとして独立しやすいことも、おすすめの理由です。雇い止めなどの不安から解放されるほか、自分の能力も高められます。
日本よりも物価の高い欧米では、リモートで働ける経理事務の人材を募集しているケースがあります。時給は36ドル以上になることもあります。2023年7月4日時点で1ドルは約144円のため、36ドルは5,184円。日本で時給5,000円前後がもらえる職業は、医師や弁護士などに限定されるため、英語ができることは大きなチャンスにつながることが分かります。
海外の案件に応募するには、英語力だけでなく、海外の会計や税務に関する知識や経験も必要です。また、時差や通信環境などにも注意が必要です。
高収入や、国際的な視野、ネットワークを広げることにもチャレンジできるほか、将来的には海外移住も検討できる海外の案件。英語ができる人は、ぜひ検討してみてください。
オンラインアシスタントの仕事を探すためには、マッチングサービスやオンラインアシスタントサービスに登録するのがおすすめです。ここでは、代表的なオンラインアシスタントサービスを紹介します。
弊社「キャリモ」は、キャリア女性向けのリモート案件マッチングサービスです。募集している職種は、営業アシスタントやマーケティング、人事、開発、デザイン、法務、総務、秘書業務など様々。クライアント企業と直接のやり取りが発生するため、これまでのキャリアを活かしつつ、責任を持って仕事に取り組みたいと考えている人にはピッタリです。
稼働時間は週2日から、もしくは1日3時間からと短時間でも可能なので、副業を考えている人におすすめできます。もちろん、フルタイムで働ける案件も数多く取り揃えています。
また、内職のような単純作業ではなく、キャリアを活かしたアシスタント業務を紹介させて頂くので、スキルアップしたいと考えている人、高単価な案件を獲得したい方はぜひお気軽にご相談ください。
メリービズは経理に特化したオンラインアシスタントサービスです。メリービズ所属のオンラインアシスタントとして業務に携わります。仕訳入力、経費精算、決算、会計ソフト導入など、経理にまつわるほとんどの業務について依頼があります。なお、経理スタッフとして働くためには日商簿記3級と社会人経験2年以上が必要です。
フジ子さんは経理や秘書業務、人事業務、WEBサイト運用など、幅広いアシスタント業務を提供するサービスです。フジ子さんで働く場合、フジ子さん所属のオンラインアシスタントとして働くことになり、クライアント企業との直接契約はできません。業務の幅が広いからこそ、持っているスキルが活かせる可能性の高いサービスといえるでしょう。応募には1年以上の社会人経験などが必要です。
キャスタービズはアシスタント、採用、経理、労務、セールスマーケの5領域でアシスタント業務を展開しているサービスです。給与は月給制や案件ごとの支払いなど柔軟に対応しており、得意分野ごとに働ける魅力があります。また「Caster Biz Visit」というサービスでは、訪問型の事務スタッフ募集も。リモートとの併用もできるため、現場対応スキルも身につけられる魅力があります。
HELP YOUは秘書や総務、経理、人事、マーケティング、営業、メディア運用、ECサイト運用、SNS運用、広告運用など、幅広い業務内容を提供するオンラインアシスタントサービスです。稼働時間は定められておらず、自分の都合がつくタイミングで業務を実行すればよいため、副業に適しているのが大きなポイント。海外在住のメンバーも多く、スキルさえあれば世界のどこででも働けます。
Mamasan&Companyは育児をしている女性に向けたオンラインアシスタントサービスで、経理や顧客対応、電話対応、クリエイティブ業務などを代行しています。希望する場合はクライアント企業に勤務することもできるのが大きな特徴。また、ママ同士のコミュニティも用意されており、仕事のことだけでなく、子育ての悩みも相談できるといった魅力があります。
副業オンラインアシスタントとして働く際には、以下のような注意点があります。
本業の収入に加えて副業で年間20万円以上の収入が発生する場合、確定申告が必要です。申告を怠ると、税務署から追徴課税や罰金などの処分を受ける可能性があるため十分に注意しましょう。
また、必要があれば開業届を出すことも検討してみましょう。
本業との兼ね合いも検討しましょう。本業と副業の時間や内容が競合しないようにすることはもちろんですが、本業の会社に副業をすることを報告したり、許可を得たりしなければならないこともあります。
本業の会社に副業をすることを報告したり、許可を得たりする必要があるかどうかは、本業の会社の就業規則や契約書などで確認してください。副業をすることが禁止されている場合や、報告や許可が必要な場合は、適切に対応しなければなりません。副業をすることが発覚した場合、本業の会社から懲戒処分や解雇などの処分を受ける可能性があります。
また、本業と副業の両立を考える際には、自分の体調や精神状態も考慮することが大切です。副業オンラインアシスタントは自分のペースで働けるメリットがありますが、それでも無理をしすぎると疲労やストレスが溜まります。自分の限界を超えて働くことは、本業や副業の質や効率にも影響します。自分の時間や休息を確保することも忘れずにしましょう。
クライアント企業との信頼関係を築くことも重要です。定期的に連絡を取ることや、質問や要望を明確に伝えることを心がけましょう。また、納期などがある場合は必ず守ることも重要です。
オンラインアシスタントにはさまざまな職種があり、スキルを活かしながら副業として働くにはピッタリの方法といえるでしょう。特別な資格などが必要ない案件も多いため、気軽に始められるのも魅力です。
副業を初めてみたい、新しいことにチャレンジしたいと考えている人は、仲介サービスに登録してみるところから始めるのもおすすめです。また、キャリモなどのマッチングサービスもぜひ検討してみましょう。