働くパパ・ママなら誰もが悩むであろう、子育てと仕事の両立。フルリモートワーク制度を導入している企業で働くことで、ワークライフバランスを実現させている人も少なくありません。この記事では、
「フルリモートワークで働くパパ・ママの声が知りたい!」
「メリットやデメリットを知りたい」
といった疑問に答えるため、この記事では、子育てと仕事の両立にフルリモートがおすすめな理由やデメリット、いざというときのサポート先などを紹介します。キャリモによる独自調査で分かった、パパママのタイムスケジュールや預け先、仕事中の子供の遊ばせ方なども解説するため、ぜひ参考にしてください。
子育てと仕事の両立をしたいと考えている人は、フルで在宅勤務を実施できる仕事を探してみるのがおすすめです。フルリモートがおすすめできる理由を7つ解説します。
フルリモートワークのメリットで最も大きなものは、通勤時間がなくなることです。
国土交通省による「国土の長期展望専門委員会最終とりまとめ」によると、日本全国で、通勤に人々がかけている時間とその割合は以下の通りです。
(※)国土交通省による「国土の長期展望専門委員会最終とりまとめ」 p.68のデータをもとにキャリモ作成
1日に30分以上を通勤に使っている人は、全体の半数近い43.3%。この時間が全て不要になるため、生活に大きな余裕が生まれることが予想されます。
フルリモートワークなら、お昼休憩や仕事の合間の休憩中は自宅にいられます。この時間を有効活用して、洗濯物を回したり、夕食の準備をしたりといったタスクをこなしている人は少なくありません。
仕事が終わってからの家事は大変ですよね。休憩時間にササッと終わらせてしまうことで、終業後にできるだけ余暇を楽しめる環境を作れます。
子供が急に熱を出したり、園や学校の行事で早く帰ってきたりすることがあっても、ある程度、仕事に支障をきたさず対応が可能です。
ただし、子供の面倒を見ながらの仕事は困難です。基本的に、一人のときと同じように仕事ができることはないと考えておくと、イライラやモヤモヤの溜まるリスクを下げられそうです。
フルリモートワークの文化が根付いている会社の多くは、住む場所を制限していないことが一般的です。
このため、子育てのために地方に移住したい場合や、配偶者の転勤に合わせて引っ越す必要がある場合でも、仕事を継続できるメリットが生まれます。
オフィスで働く場合どうしても気にしなければならないのが、ビジネス用の服装。女性の場合は、服装だけでなくメイク用品なども揃える必要があり、それなりの費用がかかります。
フルリモートワークなら、作業中の服装やメイクは基本的に自由です。オンライン会議がある場合でも、画面に映る部分だけ気にしておけばOK。普段の服装と出社時の服装の系統が異なる人であればあるほど、家計に余裕が生まれそうです。
オフィスに通勤をしていると、通勤や、職場の人間関係で体力を使ってしまうこともあるもの。疲労からイライラしてしまい、子供を必要以上に叱ってしまうこともあるかもしれません。ストレスを減らし、より後悔のない育児を続けるためにも、自宅で仕事に取り組むことを検討してみても良いでしょう。
「子供と物理的にかかわる時間が長いほうが、幸せな気持ちになる」と思う人にとっては、フルリモートワークはメリットの大きい働き方です。
オフィスで働きながら育児をしていると、子供と触れ合える時間は限られてきてしまうもの。人によっては、朝7時から、夜の19時ごろまで子供と顔を会わせない、ということもあるはずです。
親がずっと家にいる環境であれば、保育園や学校から帰ってきた子供と一緒に昼食を取ったり、ちょっとした会話を交わしたりと、家族との時間を共有できることでしょう。
ただし、オフィスに通勤しているからといって、子供とのつながりが不十分なわけではありません。「親らしいことをできていない」という不安や焦りからフルリモートワークを選ぶことで、むしろ親が笑顔になれなくなってしまった……という状況を防ぐためにも、フルリモートワークを選ぶ理由については、自分のなかで明確にしておきましょう。
フルリモートワークによって生まれるメリットの内容は、大きく分けると以下の3つ。
どれも、働くママ・パパにとって必要不可欠な「余裕」です。子育てと仕事の両立に悩んでいる人は、ぜひフルリモートワークを検討してみてください。
ただし、フルリモートワークはメリットばかりではありません。よくあるデメリットについても学んだうえで、本当に自分にあった働き方なのか、よく検討しておきましょう。
フルリモートワークでは、自分で時間管理をする必要があります。特に、子供が未就学児で、保育園や幼稚園に入園していない場合、仕事の時間を確保するのは難しくなることでしょう。場合によっては、オフィスに通勤しているほうが、仕事に集中できて時間管理しやすいケースもあるかもしれません。
オフィスでの勤務と異なり、フルリモートワークではオンラインでのコミュニケーションが主体となります。また、トラブルが発生した場合でも、チャットやメールなどで状況を伝える必要があり、文章力や表現力が必要となるケースも。
口頭なら問題なく伝えられたことなのに、文字で伝えた途端、相手から「冷たい」「他人事のように感じられる」と受け取られてしまうこともあるかもしれません。
フルリモートでも円滑に業務を進めるためには、コミュニケーション能力を意識して磨くことが必要になるといえます。
フルリモートワークでは、オンライン会議やファイル共有、クラウドサービスの利用など、各種ツールを使いこなせる必要があります。また企業によっては、一定のスキルを持った人にのみリモートワークを許可しているケースも。
また、リモートワークで受け持てる業務には限りがあり、出社している人と比べれば、キャリアが限定されてしまうことも考えられます。
あらかじめ自分にスキルを身につけておいてからリモートワークに移行することで、より安心感をもって仕事に挑めそうです。
家で仕事をする人の多くが「誘惑がたくさんあり、集中しづらい」という問題を認識しています。子供がいる場合はさらに、残業でカバーするといった対応もしづらく、仕事が思うように捗らないかもしれません。
働く前に、仕事に集中できる設備を整え、家族からの理解も得ておくことが重要といえるでしょう。
自宅で仕事をすると、どうしても光熱費は増加する傾向にあります。また、Wi-Fiなどをつなげた結果、出費が多くなってしまうことも考えられます。通勤時にかかっていた頃と比較し、出費が許容できる範囲かどうかはチェックしておきましょう。
キャリモでは、フルリモートで働く保護者100人に独自調査を実施しました(※)。お子さんの年齢や預け先、タイムスケジュール、子供が家にいるときの遊ばせ方などを詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
(※)実施期間:2024年04月10日〜2024年04月15日、調査方法:クラウドワークス、n=100
フルリモートワークで働く保護者が抱える子供の年齢は、以下の通りでした。
未就学児を抱える親が73%と圧倒的多数であることが分かりました。小学校入学以降は子供の行動範囲も増えてくるほか、一人でお留守番ができるようになるため、リモートワークの必要性は薄まるのかもしれません。
預け先の割合は以下の通りでした。
圧倒的多数なのが保育園。年齢が上がってくると、塾などの習い事を検討する保護者も多いようでした。フルリモートワークで働く際も、預け先をしっかり確保しておくことが重要ということが分かります。
育児と仕事を両立させている人は、どのような1日を過ごしているのでしょうか。詳しいタイムスケジュールについてインタビューをしてみました。
日中は育休中のパートナーに育児を頼み、夜間の育児を担当しているAさん。以下のようなスケジュールで平日を過ごしています。
8:00:起床、朝食、身支度を整える
9:00〜21:00:業務。途中1.5時間ほど休憩を挟む
21:00〜:風呂などを済ませ、子供の世話を3時間おきにしつつ細切れで眠る
毎日、ほぼ10時間半ほど働いているAさん。まとまった睡眠時間は取らず、パートナーに替わって夜間授乳を担当しているようです。日中の育児を担当しないとはいえども、新生児のいる家での仕事は非常にハードなことが分かります。
1歳の子供を保育園に通わせながら、フルリモートで働いているBさん。以下のようなスケジュールで働いているそうです。
7:00〜7:30:起床、朝食、身支度を整える
7:30〜8:00:子供を起こし、準備をさせる
8:00〜9:00:登園
9:00〜16:00:業務。途中1時間ほど休憩を挟む
16:30〜20:00:お迎えし、夕食やお風呂、寝かしつけ
0:00:就寝
業務時間は休憩時間も入れて7時間程度のBさん。20時に寝かしつけを終えてから0時ごろまでは、親の自由時間を確保できているようです。0歳児の頃よりも夜間授乳などがなくなり、1日の動き方が安定している様子が感じられました。
未就学児を抱える保護者の方々の多くは、勤務の終了を15時〜18時前後に設定していました。3歳児以前の子供を抱える場合は15時〜16時ごろ、4歳児以降の場合は18時まで働くケースが多くなるようです。
保育園などに預ける時間は、お子さんの体力や気質などを見ながら、細やかな対応が求められるポイントかもしれません。
保育士としての資格を活かしたカスタマーサポートを務めるCさん。お子さんは小学校高学年で、学童などに預けずとも仕事に支障は出ず、フルリモートでの業務が可能とのことでした。
6:00〜7:30:起床、朝食、身支度を整える
7:30~9:00:子どもを見送り、家事
9:00~18:00:業務。途中1時間ほど休憩を挟む
18:00〜22:00:夕食やお風呂
22:00〜23:00:副業
23:00:就寝
小学校低学年の場合、学童や実家などの預け先を確保している保護者の方々がほとんどでしたが、高学年以上になると、預け先は確保せず、好きに遊ばせているという回答がほとんどに。9時から18時などのフルタイム勤務が可能になり、さらに余った時間で副業などをする余裕も生まれているようです。
フルリモートで育児をしていると気になるのが、オフィスでの勤務と異なり、子供のいる状況下で仕事をするケースも生じること。リモートワークをしているパパ・ママたちがどのように育児と仕事を両立させているのか、年齢別に聞いてみました。
0歳児を育児中のパパ・ママからは、以下のような回答が集まりました。
何かとお世話が必要な0歳児。まだまだ一人遊びも難しいことから、「子供がいるうちは働かない」「誰かに頼る」という声が挙がりました。
一人遊びなどをしてくれることも増えたりと、0歳児より、ある意味では手間がかからなくなる1〜3歳児。ママパパからはこんな声が上がりました。
【そもそも働かない】
【誰かに頼る】
【一人で遊んでもらう】
【育児と仕事を両立させる】
最も多かった回答は「そもそも働かない」「動画を見せる」の2つ。「子供が家にいるときには本業をお休みして、納期などのない副業の仕事だけをする」といった回答もありました。3歳までのお子さんが家にいる場合は、仕事を控えめにする人がほとんどのようです。
イヤイヤ期やトイレトレーニングが落ち着く子も多く、育児にやや余裕が出てきたと感じる人も多い3〜6歳。一人遊びのバリエーションも増えるほか、勉強をさせるといった選択肢も出てきていました。
具体的な回答は以下の通りです。
【そもそも働かない】
【誰かに頼る】
【一人で遊んでもらう】
【勉強をしてもらう】
朝の送りが不要になるなど、親の手がかなり離れてくる小学生。ママパパの回答でも「全く仕事にならない」といった回答はなくなったことが印象的でした。リモートワークのメリットが十分に活かされるのは、子供が小学生以上になって以降なのかもしれません。具体的な回答は以下の通りです。
【一人で遊んでもらう】
【友達と遊ばせる】
【勉強をしてもらう】
【誰かに頼る】
子供が一人で行動できる範囲もさらに広がり、親は、リモートワークのメリットを自分のために活かしながら働けていることが分かります。
具体的な回答は以下の通りです。
【そもそも働かない】
【誰かに頼る】
【一人で遊んでもらう】
【友達と遊ばせる】
【勉強をしてもらう】
子供が一人で過ごしたがるようになる中学生以上。「子供が家にいると働けない」といった回答はなく、子供のしたいことをさせている親の回答が目立ちました。中学生以上になると「いかに子供から離れるか」というよりは「いかに子供とつながりを持ち続けるか」ということに、親の悩みはシフトしていくようです。
子育てとフルリモートワークを両立させるために押さえておきたい、いくつかのポイントを解説します。
フルリモートワークには、適した職種とそうでない職種があります。在宅での働き方を選んでいる人が多いのは、ITエンジニアやWebデザイナー、ライターなどの職種です。
ただし、これまでに培ったスキルや経験がリモートに向いていないものだったとしても、フルリモートでの業務を諦める必要はありません。
たとえば保育士や幼稚園教諭などの資格を持っている場合、電話相談員や、ベビーシッターサービスのカスタマーサポートとしてリモートで働けるケースは少なくありません。ほかの職種でも、リモートでの需要は少なからず存在します。まずは求人を探してみたり、マッチングエージェントに登録してみるところから始めてみましょう。
フルリモートワークを探している人は、ぜひキャリモにご相談ください。キャリモは、キャリア女性向けに、完全フルリモート&高単価なアシスタント業務を紹介するマッチングサービスです。
小さなお子様がいる方や地方在住の方でも、安心して働けるような仕事を提供しているほか、仕事は週2日から、または1日3時間からの業務が可能。時給や業務内容の調整はキャリモが代行します。
自分の理想通りの働き方を実現させたい人は、ぜひご相談ください。
フルリモートワークを導入している企業でも、実態はさまざまです。
たとえば、㈱ウェルネスライフサポート研究所 WOMAN ウェルネスプロジェクトが実施した調査「働く母1000人実態調査~健康×子育て×働き方~調査結果報告書」によると、リモートワークが浸透していない企業には以下のような特徴があります。
一方で同調査によれば、フルリモートワークが浸透している企業には、以下のような特徴があります。
もしもリモートワークの文化が根付いていない会社に入社してしまうと、結局出社を求められてしまう、といったトラブルも起こりかねません。
求人票を見る際や、実際に面接をする際は、以下2点の情報をチェックしておくと、働き始めてからのミスマッチを防げそうです。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、リモートワークに特化した求人サイトも増えてきています。フルリモートで働きたいと考える場合、これらのサイトも積極的に活用してみましょう。働くママ・パパに特化した時短案件などに絞って紹介しているサービスも少なくありません。
正社員でのフルリモート職が思ったように見つからない場合、フリーランスになることも検討してみましょう。子育ての状況に応じて仕事の量や時間を柔軟に変えられるのは大きなメリットです。
ただし、安定した収入を得るには、一定の実力と経験が必要です。また、確定申告なども必要になってくるかもしれません。フリーランスのメリットとデメリットを十分に検討した上で、選択肢の1つとして考えてみましょう。
フルリモートで働いているママ・パパは、子供が熱を出したときや、学校行事で早く帰宅することになったとき「仕事にならないので働けない」という課題を抱えがちです。
子供が家にいるとき、親族以外で頼れる機関や組織を紹介します。
まず検討してほしいのが、各自治体が提供しているファミリーサポートセンターのサービスです。事前の登録や面談が必要にはなりますが、地域で登録した援助会員の方から、送迎や預かりなどを実施してもらえます。
料金がリーズナブルなこともポイントです。一般財団法人 女性労働協会が実施した「令和2年度全国ファミリー・サポート・センター活動実態調査結果」によると、約92%のセンターが、1時間の料金を700円以下に設定しています。1,000円を超えるセンターは存在しないため、安心して利用できそうです。
ただし、ファミリーサポートセンターは子供が病気の場合は使えません。この場合は、都道府県が実施している「緊急サポートセンター」などを利用しましょう。
子供が風邪をひいているなどで家におり、思うように働けない場合は、病児保育や緊急サポートセンターなどの利用を検討してみましょう。
ただし、どちらも事前の登録が必要なほか、預ける際はその都度、病院での受診を経たうえで、預かれる状態かどうかを施設にチェックしてもらう必要があります。「ぐったりしている」といった全身症状が出ているときや、重症化するおそれのある感染症にかかっているケースなどでは利用できません。
保育園では、民間/公立のどちらでも、1日のみなどの単発で利用できる一時保育のサービスを展開していることが少なくありません。事前の登録が必要なところがほとんどですが、困ったときに頼れる先としてぜひ検討しておきましょう。育児の相談にも乗ってもらえます。
民間の保育園の場合、小学生であっても学童として利用できる施設があるため、小学生以上のお子さんをお持ちの場合はぜひチェックしてみてください。
子育てと相性のよいフルリモート勤務。通勤時間がなくなり、家事や育児に時間を割けるようになる一方で、仕事に集中しづらかったり、コミュニケーション能力が求められたりと、課題も少なくありません。職種選びや企業選び、また、いざというときに頼れる預け先を確保しておくことも忘れないようにしましょう。
また、思うように転職活動が進まないときは、フリーランスでの働き方も検討してみましょう。
フリーランスとして仕事を探すなら、リモート案件のマッチングサービス「キャリモ」がおすすめです。
キャリモは、女性が出産や子育てなどのライフイベントを経ても、キャリアを諦めずに時短やリモートで働けるようにサポートするマッチングサービスです。紹介する案件は全て、完全フルリモート。週2日や1日3時間からの柔軟な働き方も可能です。
子育てとキャリアの両立を目指すあなたを、キャリモは応援します。ぜひ一度、サービスをチェックしてみてください。