在宅テレアポはつらいって本当?業務や報酬、向き不向きを徹底解説

お客さまに電話をかけ、商品やサービスを紹介する在宅テレアポの仕事。メリットも多い一方で、ノルマや成果が厳しく求められたり、ストレスがたまったりするなどのデメリットも指摘されています。

では、在宅テレアポは本当につらい仕事なのでしょうか?

この記事では、在宅テレアポの業務内容や報酬、つらいと言われる理由や向いている人などを徹底解説します。在宅テレアポとして働くことに興味を持っている方は、ぜひ参考にしてください。

在宅テレアポの仕事内容

テレアポとは「テレフォンアポインター」の略で、潜在顧客に対して電話をかけ、商品やサービスを紹介する業務です。具体的な業務について解説します。

コールセンター

自宅にツールを導入し、コールセンターのオペレーター業務に携わります。テレアポのほか、問い合わせやクレーム対応、商品の宣伝、アンケート調査などを実施することもあります。

トークマニュアルに沿って会話を進めることや、成約やアポイントを取るための交渉力や説得力が必要です。

企業向け

主に法人の見込み顧客に対して電話で営業をかけます。企業向けのテレアポでは、取り扱う商品やサービスが多岐にわたることが特徴です。

商品やサービスの魅力やメリットを伝えるトークスキルや、質問に答えられる商品知識が必要といえるでしょう。

一般向け

主に個人顧客に対して電話営業を実施します。

一般向けの在宅テレアポでは、取り扱う商品やサービスは生活に関わるものがメインです。たとえば、通信サービスや保険、教育サービスなどが例に挙げられます。

潜在顧客のニーズやライフスタイルに合わせて商品やサービスを提案するコミュニケーション能力が必要です。

在宅テレアポは稼げる?報酬目安を紹介

2023年5月時点で、求人サイトで募集されている在宅テレアポの条件は、およそ時給1,200円以上。企業によっては2,000円以上の時給を提示しているところもあります。

経験者の場合はそれ以上の時給で働けることもあるでしょう。

未経験で応募できる求人も多いため、在宅ワーク初心者でも検討しやすいのがうれしいポイントです。

在宅テレアポがつらい理由とは

実際に在宅テレアポとして働いてみると、思わぬ苦労やストレスが生まれることもあります。具体的にどんな理由で、在宅テレアポはつらいのでしょうか。

業務委託での働き方がメイン

在宅テレアポは、業務委託の形態で働くケースも少なくありません。業務委託とは、企業の従業員として雇われるのではなく、個人事業主として仕事を受注する働き方です。

業務委託には、成果に応じて報酬を上げられるなどのメリットもありますが、以下のようなデメリットもあります。

  • 社会保険や福利厚生がない
  • 仕事量や収入が安定しない
  • 自己管理が必要
  • 確定申告が必要

また、働いた分だけ収入を得られるため、病気やけがなどで働けなかった期間については収入がゼロになってしまうこともあります。

ノルマが厳しいことも

在宅テレアポでは、発信件数やアポイント件数などのノルマが設定されることもあります。ノルマを達成するためには、1日中電話をかけ続けたり、断られてもめげずに話し続けたりする必要があるため、精神的にも肉体的にも疲れてしまう人は少なくありません。

また、ノルマを達成できないと、報酬が減ったり、契約が切られたりする恐れもあり、プレッシャーに感じる人もいます。

冷たい対応を取られる

在宅テレアポの業務は、潜在顧客に対してアポイントなしに電話をかけることです。しかし、電話をかけた相手から迷惑に思われることも多く、場合によっては怒られたり、冷たい対応を取られたりすることも。

業務とはいえ、多くの人から冷たい態度を取られることはつらいと感じる人も少なくありません。

目や肩、腰が疲れる

在宅テレアポでは、PCの画面や電話の画面を見ながら、長時間電話をかけなければなりません。この結果、目や肩、腰に負担がかかり、体調に支障をきたすこともあるかもしれません。

また、目や肩などの不調を放置していると、頭痛や吐き気などの症状につながることもあります。在宅テレアポをする場合は、自己管理が非常に重要だといえるでしょう。

在宅テレアポに向いている人は?

どんな人が在宅テレアポに向いているのでしょうか。ここでは、在宅テレアポに向いている人の特徴や条件を解説します。

在宅でも人と話したい人

人と話すことが好きで、コミュニケーションスキルが高い人は、在宅テレアポで活躍できます。在宅ワークは孤独感や退屈感を感じることも多いものです。

テレアポでは、電話を通じてさまざまな人とコミュニケーションを取れるため、人と話したいという気持ちを持っている人にはぴったりの仕事といえるでしょう。

言葉遣いを学びたい人

在宅テレアポでは、言葉遣いや話し方に気を付けながら商品やサービスを紹介する必要があります。在宅テレアポとして働くことで、ビジネスで活用できる言葉遣いを習得できます。

また、テレアポでは、言葉遣いや話し方のフィードバックや指導を受けられることもあります。言葉遣いを改善したいという目標がある人は、在宅テレアポでスキルアップすることを検討してみましょう。

育児や介護をしている人

在宅テレアポは、通勤や出勤に時間や費用をかけず、自分の都合に合わせて働けます。このため、育児や介護などで、通勤してフルタイムで働くことが難しい人には、非常に働きやすい環境といえるでしょう。

自分の裁量で働きたい人

在宅テレアポは、ノルマを達成するために自分で目標や計画を立て、1日の動き方を自分で管理します。

自分の裁量で働きたいという自主性や責任感が高い人は、在宅テレアポに向いているといえるでしょう。自分の成果や努力が評価されやすいため、やりがいやモチベーションも感じられそうです。

在宅ワーク未経験の人

在宅テレアポとして働くために必要なのは、基本的なパソコン操作やインターネット環境のみ。専門的なスキルや知識が必要なく、誰でも求人に応募できます。

研修やサポートの充実している企業で働けば、在宅ワークのコツやノウハウも学べます。在宅ワークの入門としてもおすすめできる職種といえるでしょう。

通勤に時間を取られたくない人

地方に住んでいるなどで通勤に時間がかかることを懸念している場合も、在宅テレアポで働くことをおすすめできます。

また、通勤には少なからず疲れやストレスがたまるものです。在宅テレアポで通勤をなくすことで、効率的な働き方を実現できるでしょう。

副業を探している人

在宅テレアポは、副業を探している人にもおすすめできます。夜や休日など空いた時間に働けるため、本業や家事と両立できるからです。

在宅ワークの中でも在宅テレアポは、報酬が比較的高く設定されています。本業にプラスして、無理なく収入増をねらえるでしょう。

服装や見た目にこだわりのある人

在宅テレアポは、電話での営業活動がメイン業務のため、服装や見た目に規制が設けられていないことがほとんどです。

服装や見た目にこだわりのある人は、在宅テレアポで自分らしく働けるでしょう。また、部屋着でも働けるため、服装や見た目にかかる費用も節約できます。

在宅テレアポに向いていない人

在宅テレアポに向いていない人の特徴について解説します。

自己管理が苦手な人

在宅テレアポでは、スケジュールやタスクを自分で管理しなければなりません。自己管理が苦手な人は、やるべきことを先延ばしにしたり、集中力が途切れたりする可能性が高く、営業活動が非効率的になってしまうことも考えられます。

コミュニケーション能力が低い人

在宅テレアポでは、電話やインターネットを通じて相手とコミュニケーションを取ります。

コミュニケーション能力が低い人は、相手の声から感情を読み取れなかったり、自分の意図や感情を伝えられなかったりする可能性が高く、営業がうまく進められないかもしれません。

変化に対応できない人

在宅テレアポでは、見込み顧客の状況などに合わせて、話す内容や紹介の手法を臨機応変に変えなければいけません。

変化に対応できない人は、予期せぬトラブルに対処できない可能性も考えられます。

在宅テレアポのつらいことを乗り越える方法

つらいことも多い在宅テレアポ。対処方法にはどのようなものがあるでしょうか。在宅テレアポのつらさを乗り越える方法を3つ紹介します。

気持ちを切り替える

在宅テレアポの業務に携わる際は、見込み顧客からの冷たい言葉や態度で、つらい気持ちになることもあるかもしれません。しかし、電話をかけた相手との関わりは数十秒で終わるもの。深く考えすぎず、適当に受け流す姿勢が大切です。

また、テレアポは運やタイミングも大きく関係する仕事です。アポイントが取れなくても、自分を責める必要はありません。

時給制の場合は電話をかけるだけで報酬が発生しますし、完全出来高制の場合は、コール数を重ねれば重ねるほどスキルが身につきます。よい結果につながらなくとも、仕事の全てが無駄になっているわけではないと考えながら業務にあたりましょう。

定期的に体を動かす

在宅テレアポでは、長時間座りっぱなしで話し続けるため、喉や耳だけでなく、身体全体に負担がかかります。定期的に体を動かし、体重増加や免疫力低下などのリスクを低めることを意識しましょう。

たとえば、15分や30分ごとに休憩を入れてストレッチをしたり、立ちながら電話をしたりすることをおすすめします。また、普段から散歩やジョギングなどの有酸素運動をすることも心がけましょう。

メリハリをつけて働く

在宅テレアポでは、自分でスケジュールを管理しなければなりません。

しかし、自宅には仕事以外の誘惑がたくさんあります。たとえば、テレビを見たり、ゲームをしたり、寝てしまったりするなどです。

また、家族やペットなどの存在も気になってしまうことがあるでしょう。

結果として、仕事がいつまでも終わらず、ストレスや疲労が蓄積してしまう結果につながることも。

在宅テレアポとして働く際には、仕事のオンとオフを切り替えるように工夫し、仕事への集中力や効率を維持する必要があります。

メリハリをつけて働くためには、以下のような方法が有効です。

  • 仕事用のスペースを確保する
  • 仕事用の服装やメイクをする
  • 仕事時間と休憩時間を決める

在宅テレアポで働くために必要なスキル

在宅テレアポとして働くためには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。3つのスキルを解説します。

トーク力

トーク力
在宅テレアポは、お客様と電話でしかコミュニケーションを取れません。このため、相手の口調や言葉からニーズや反応を読み取り、適切な提案や対応をするトーク力が必要です。

トーク力を身につけるには、以下のことを意識してみましょう。

  • 明るくはっきりとした声で話す
  • 相手の名前や肩書きを覚えて呼ぶ
  • 相手の話に興味を持って聞く
  • 相手の話を要約して確認する
  • 相手のニーズに合わせたメリットを伝える

データ入力スキル

在宅テレアポでは、電話で得た情報や成果をデータとして入力することが多くあります。たとえば、顧客情報やアポイントメントの日時、電話の内容や結果などです。

正確かつ迅速にデータを入力するスキルがあれば、業務をより効率的にこなせる可能性が高まります。

業界知識

サービスや商品をより魅力的に紹介するためには、自分が担当する業界や商品に関する知識が欠かせません。業界や商品に関する最新情報やトレンドを追うなどして、業界知識を深めましょう。

在宅で稼げるその他の職種について

営業経験や営業事務などの業務経験があれば、完全リモートで本業レベルの収入が得られる仕事を探すことは難しくありません。ここでは代表的な3つの職種について、それぞれの仕事内容や必要なスキルを解説します。

オンライン営業アシスタント

オンライン営業アシスタントとは、インターネットや電話を使って営業担当者のサポートをする仕事です。

具体的には、見込み客のリスト作成やアポイント取り、資料作成や送付、契約書の作成や管理などがあります。中には、営業のサポートとしてオンライン商談に同席するような仕事もあります。

従って、営業経験やビジネスマナー、コミュニケーション能力などが必要とされます。また、クライアントや営業担当者との連携や報告も重要なため、自己管理能力や責任感も求められます。

オンラインインサイドセールス

オンラインインサイドセールスとは、自社の商品やサービスに興味を持って問い合わせてきた見込み客に対して、電話などで営業活動することをいいます。特に、契約の見込みが低い顧客に対して、電話を通して関係性を育てるねらいがあります。

テレアポが見込み顧客にいきなり電話をかけるのに対し、インサイドセールスは見込み客がすでに商品やサービスに興味を持っているため、成約率が高くなりやすいメリットがあります。

精神的な負担は少ない一方、営業スキルや高い商品知識、交渉力などが必要とされるといえるでしょう。

ライター

インターネットや雑誌、書籍などに記事を執筆します。在宅でできる仕事の中では比較的自由度が高く、興味のある分野に特化したり、幅広く対応したりできる職種といえます。

一方で、文章力や調査力、編集力などが必要になるほか、時間管理や信頼性も求められます。

まとめ

この記事では、在宅テレアポの業務内容や報酬、向いている人などについて解説しました。

在宅テレアポがつらい仕事かどうかは、人によって異なります。自分の性格や目標に合っているかどうかを考えることが大切といえるでしょう。

在宅テレアポはけして誰でもできる簡単な仕事とはいえませんが、それだけにやりがいも大きいものです。また、スキルが身に付けばインサイドセールスなどのより高度な知識が求められる業務に携われる可能性も出てくるため、ぜひ挑戦してみましょう。