フルリモートかつ時短で働くワークスタイルは、働くママなら誰もが一度は憧れたことがあるかもしれません。
「でも、本当にそんな働き方ができるの?」
「私ではスキルが足りないかも……」
と悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
そこでこの記事では、フルリモート×時短の働き方について解説。仕事の種類や採用される人の特徴、給与水準などについて解説します。
実際に時短で働いている方にもインタビューを実施しているため、子育てと仕事の両立を目指している人や、新しい働き方にチャレンジしてみたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
キャリモでは、2児の母として、1日5時間前後稼働する、フリーランスのライター/デザイナーであるSさんにインタビューを実施しました。
フリーランスのライター/デザイナー。2児の母で、働きやすさを求めて在宅で働ける仕事を探した結果、自営業者として2年前に独立。スクールなどには通わず、独学で活動を開始している。
Sさん「だいたい、月に20〜30万円程度です。
フリーランスとして活動を始めた初めの月の収入は262円でした。2ヶ月目は1万円台、3ヶ月目は2万円台、4ヶ月目は3万円台……と、ゆっくりしか収入が上がらず、このままやっていけるのか、すごく不安に思ったことを覚えています。
半年ほどして、企業さまから継続して案件がいただけるようになったあたりから収入が安定し始めました。途中で出産をして収入が落ちたり……という時期はあるのですが、今も20〜30万円台をキープできています」
▼Sさんが実際に記帳していたライター報酬のまとめ
Sさん「最初は、パソコンとインターネット環境を揃えただけですね。あとからキーボードやパソコン台、iPadなどは購入しましたが、必要不可欠なものではないと感じます。
パソコンは4年に1度程度の周期で壊れるものらしいので、いざ壊れてもショックを受けすぎないような値段のものを選んでいます(笑)。
作業環境は、基本的にGoogle DocumentやCanvaなど、ブラウザ上で動かせるツールを活用しています。OfficeソフトやAdobeソフトを使っていたこともあったのですが、今はほとんど使っていません。
このあたりは好みの問題と、クライアントさまのご希望によるかなと思います」
Sさん「はい、私は子供の手が離れたらフルタイムに移行しようと思っています。
また、正社員で働くこともできると思います。
実際、お世話になっている企業さまから、正社員としての採用面接を受けないか、何度かお声がけいただくこともありました」
Sさん「私はフリーランスなので、労働時間は子供の行事などに合わせて、日々調節しています。
ただ、案件が重なったなど、忙しい時期はどうしても労働時間を減らすのが難しいこともあります。
そういった時期は、家族やファミサポさんなどの協力がなければ、乗り切ることが難しいかもしれません……」
Sさん「交流会に参加してみるのがおすすめです!
他のフリーランスの方とつながれて、働きながらの育児について思うことをお話しできたりしますよ。
あとは、地域の児童館などへ、土日に訪れてみると、ワーママさんたちがいらしていたりします。そのあたりで人脈をつなげるのもいいのかな、と思います。
よく挙げられるのがSNSかなと思うのですが、私は事業が軌道に乗るまで、SNSは使いませんでした。
他のデザイナーさんやライターさんの売り上げなどを目にしてしまい、落ち込むことが多くて……。積極的に活用して案件をゲットされている方もいらっしゃるので、このあたりは向き不向きですね。
ただし、使わない=稼げない、ではないので、SNSが苦手な人も安心してください(笑)!」
そもそも、フルリモート×時短勤務で働くことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。詳しく解説します。
フルリモート×時短勤務の最大のメリットは、育児との両立がしやすいことです。勤務時間以外は全てを育児や家事、自分時間に使うことができるため、心と体に必要以上の負担がかかることなく日々を送れるのは大きな魅力です。
さらに、急な子どもの発熱や学校行事に、ある程度柔軟な対応ができるのも嬉しいポイントです。
時短勤務の場合、フルタイムで働くよりも、心身への負担が軽減されます。
育児はどんなケースでも、ある程度のストレスがかかるもの。無理なく長期的に仕事を続けるためにも、働いている時間の負担が少ないのは大きなメリットといえるでしょう。
また、オフィスに通勤する場合、感染症のリスクも気になりますよね。自宅で働く場合、このリスクを大幅に軽減できます。
さらに、通勤時間がなくなることで、その時間を休息や家族との時間に充てられるため、より良いワークライフバランスを実現できそうです。
中国で実施された実験では、コールセンターで在宅勤務を導入すると、生産性が全要素で30パーセント上がるという結果が得られています。
参考:Long Commuting Time and the Benefits of Telecommuting
リモートワークの場合、自分のペースで仕事に集中できることが、生産性向上につながっているのかもしれません。
さらに時短勤務の場合、限られた時間内で成果を出す必要があるため、効率的な働き方を考える必要が生じるのもポイントです。
1日5〜6時間の時短勤務をしたい場合、どのような働き方があるのでしょうか。正社員、パート、フリーランスの3つの働き方について、それぞれ特徴やメリット、デメリットを見ていきましょう。
正社員として働きながら、時短勤務を選択する方法です。育児や介護などの理由で時短勤務を認めることは、法律で定められた企業の義務でもあります。
メリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
一方で、現在企業に勤めていない場合は、最初から時短勤務の条件で働き始めることはやや難しいことを理解しておきましょう。また、フルタイム社員と比べて昇進のスピードが遅くなる可能性もゼロではありません。
パートやアルバイトとして働くことも考えられます。有期雇用であることが多く、正社員のサポート的な業務や限定的な仕事を担当することが一般的です。
メリットとしては、以下が挙げられます。
ただし、賃金が比較的低い場合が多いことや、雇用が安定しないこと、キャリアアップの機会が限られる場合があることなどは、デメリットとして押さえておきましょう。
とはいえ近年では、同一労働同一賃金の導入により、両者の格差を縮める動きも出てきています。
ママ自身のニーズと家庭の状況を考慮しながら、今の時点で一番無理のない働き方を選ぶことが重要といえるでしょう。
個人事業主として、自分で仕事を請け負う形態です。
以下のようなメリットがあります。
ただし、仕事の安定性が低いことや、高い自己管理能力が求められること、営業や税金・保険など、広範な業務について知識を得る必要があることなどのマイナス面もあります。
自由度が高い反面、責任も大きくなる働き方といえるでしょう。
フルリモートワークと相性の良い職種5つについて、詳しく解説します。
IT・Web関連の職種は、フルリモートワークに最も適した分野の1つといえます。
パソコンとインターネット環境があれば業務に取り掛かれるため、スキルさえあれば初期投資が最低限で済むのも大きなメリットといえるでしょう。
以下のような働き方があります。
企業によっては、事務・管理業務について、フルリモートで働ける人員を募集しているケースもあります。
また近年では、インターネットを通じて企業の業務をサポートする「オンライン秘書」「オンライン事務」などのサービスもあります。
以下のような業務を担当することが一般的です。
文章やデザインなどのコンテンツを、創造したり制作したりします。クリエイターを統括するディレクターや、マーケターなどの方面にキャリアを進めることも可能な働き方です。
以下のような働き方があります。
専門知識を活かして、クライアントに助言やサービスを提供する仕事です。Zoomなどのコミュニケーションツールを活用することで、リモートでも活動が可能です。
元々の職歴などを活かしやすく、スキルや知識がある方に向いている職業といえるでしょう。
美容や健康に関連するサービスを自宅で提供します。自宅で働けるため、フルリモートの一形態といえるでしょう。
ネイリストやエステティシャン、マッサージ師のほか、パーソナルカラーなどの診断をするサロンや、占いなども働き方として考えられます。
これまでサロンなどに勤務されていた方が、出産後に復帰をする際の働き方として候補にあがりやすいかもしれません。
時短×フルリモートの職に就いたり、案件を獲得したりするためには、通常の就職活動や案件獲得時とは異なるスキルや能力が求められます。以下3つのポイントを、企業やクライアントにアピールすることを意識してみてください。
時短×フルリモート環境では、限られた時間内で成果を出す必要があります。時間や作業を自分で管理する能力があることをアピールしましょう。
たとえば以下のようなアピールポイントがあると、安心して仕事を任せられる人材だと認めてもらえる可能性が高まります。
面接などの際には、具体的なエピソードなどを盛り込むことも忘れないようにしておきましょう。
リモートワークでは、チームメンバーとの対面でのコミュニケーション量が限られます。そのため、文字や音声を通じた、誤解されづらいコミュニケーションが取れることをアピールすることが重要です。
たとえば、メールやチャットでやりとりする際は、言葉遣いや表現に気をつけましょう。相手の意図を正確に理解する能力も重要です。
さらに、チームで作業をした経験などもあれば、大きなプラスポイントとなります。チームの規模や継続期間、プロジェクト内容などは積極的に伝えましょう。
リモートワークでは、職業的な知識のほか、様々なデジタルツールを使いこなすスキルも求められます。業務上のトラブルなどについて、周囲に直接聞ける環境が整っていないことも少なくないため、問題が発生した場合に、どのように対策するべきか自ら考え、解決する能力が重要となるでしょう。
たとえば、以下のようなツールについて利用経験があると、クライアントや企業から信頼を得やすいといえるでしょう。
基本的な使い方はもちろん、効率的な活用方法や、情報の共有範囲といったセキュリティ面についてもある程度の知識を持っておくことが重要です。
「パソコンは苦手」「手取り足取り教えてもらえるなら使えるかも」といった受動的な姿勢では、案件を取りこぼしてしまうリスクもゼロではありません。
積極的にデジタルツールを学び、活用しようとする姿勢を見せましょう。
オンライン会議では、マナーを把握していることをアピールするため、以下のようなポイントは必ず押さえておきましょう。
「マイクが遠く、何を話しているのか聞き取りづらい」「すぐに画面が止まってしまう」「反応が薄い」といったオンライン会議では、クライアントのやる気も削がれてしまいます。
スキル以外の場所で落とされることのないよう、対策できる部分についてはしっかり対策をしておきましょう。
フリーランスとして働く際には、企業やクライアントからの信頼を得るためにも、以下のようなポイントに気をつけましょう。
フリーランスは、業務と引き換えに対価を得る仕事です。だからこそ、「使える」フリーランスとして、企業から重宝されるための努力は惜しまないでいましょう。
フルリモート×時短での働き方は、準備と努力が必要ですが、多くの可能性を秘めています。自分に合った働き方を見つけ、必要なスキルを磨きながら、充実したワークライフバランスを実現しましょう。
ただし、いきなりフルリモートで時短勤務の働き方を実現させるのは、収入面や案件獲得など、不安な点も多いかもしれません。
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